ヨガインストラクターに資格が不要な理由とは?
はじめに、ヨガインストラクターになるため資格は必要ありません。ヨガインストラクターには幅広い知識が必要なため、「まず資格を取得しよう!」と考える人が多いかもしれません。しかし資格を取るだけがヨガインストラクターになる道ではないのです。
ヨガインストラクターに公的な資格は存在していないから
ヨガインストラクターになるため資格が不要なのは、公的な資格がないからです。国家資格がなく、あるのは民間団体が発行する資格のみです。柔道整復師やはり師のような公的な資格はないため、資格がなくてもヨガインストラクターになれます。
資格があるからといって採用されるわけではないから
すでに説明したとおり、ヨガインストラクターに公的な資格はないため、資格を持っていても就職に役立つとは限りません。有名な資格であれば、ヨガの基礎を学んだ証にはなるでしょう。しかし資格があっても生徒さんに教えるのが下手な方や、安全に教えられないのでは意味がありません。資格だけあっても、採用する理由にはなりません。
インストラクターの素質はポーズが上手いだけではないから
ヨガインストラクターは多彩な要素が求められています。一番は生徒さんに教えることのため、本人がどれだけヨガのポーズがきれいでも、教えるのが下手なら採用はされません。またインストラクターは、生徒さんとのコミュニケーション力求められています。最終的には人柄が重視されるといっても過言ではないでしょう。
無資格でもヨガインストラクターになる方法
ヨガインストラクターの資格がなくても、その人に素質があれば採用もありえます。実際に、インストラクターになった人の多くは未経験者です。資格がなくてもヨガインストラクターを目指すなら、無資格でなる方法を確認してみましょう。
無経験者OKの求人に応募する
ヨガインストラクターになる一番の早道は、未経験者OKの求人に応募することです。ヨガスタジオの中には、資格がなくヨガの経験がない人でも積極的に採用するところがあります。今はヨガブームの影響で人材が不足しており、教育制度が整っている会社なら、未経験者でも雇っています。
ヨガインストラクターのオーディションに応募する
大手ヨガスクールの場合は、無資格者や未経験者を対象にオーディションが開かれていることもあります。オーディションとは、複数の人を一度に面接するタイプのことです。数人でヨガのポーズを見せたり、生徒を見立てて指導したりします。
ヨガインストラクターは生徒に指導する仕事のため、生徒さんへの対応の仕方や、安全にポーズを指導できているかも判断されています。オーディションは直接技術を披露する方法のため、ほとんどヨガに触れたことがない人は難しいかもしれません。
無資格者が就職活動で注意したいこと
未経験OKの求人先を見つけたら、次に紹介する点に注意してみましょう。せっかく入社した会社でも、入ってから希望と違う場合があります。
研修費用は無料か?有料かを確認する
未経験者OKで社内研修が設けられている場合は、研修費用が無料か?有料か?を確認してください。スタジオによっては有料で研修を受ける必要が出てきます。有料だと給料から引かれてしまい、毎月の生活費が少なくなってしまいます。生活がかかっている方は注意してください。
会社によっては、研修制度が無料のところもあります。その場合は会社独自のヨガ育成プログラムなのか?RYT200など資格取得が目指せるプログラムなのか?もチェックしてください。特定のスタジオのみ適応するプログラムだと、転職する際に改めて学び直す必要があります。
本当にヨガインストラクターが続けられるか考えること
未経験からヨガスクールに入社するなら、長く続けられる仕事なのかも考えておきましょう。一般的にヨガインストラクターは、250~400万円程度の年収です。思ったより年収が高くないと感じた方もいるかもしれません。
ヨガインストラクターを続けられている人は、「ヨガの楽しさを伝えたい」「ヨガを通して体や心の不調を改善させたい」など人へのサポートの気持ちを持っている方が多いようです。
またヨガインストラクターは健康や美しさのイメージを持つ方も少なくないため、本人の体調が悪くても、いつでも明るく元気な対応をしなければなりません。生徒さんへの気配りも人以上に必要で、精神的な負担を感じず、前向きな気持ちでいられる人が向いています。
正社員なのか?フリーで働くのか?
ヨガインストラクターの仕事は、正社員としての就職先はそれほど多くなく、フリーランスでの働きが多いようです。就職する場合でも、安定した道を進むなら正社員、幅広い場でヨガを学んでいきたいならフリーランスがおすすめです。
1レッスンだけ受け持つ仕事なら、結婚や育児でライフスタイルが変わっても、仕事を続けられるでしょう。働き方は人それぞれで、正社員もフリーでも働けることを覚えておいてください。
多彩な職場も比較しておこう
ヨガインストラクターは、何もヨガスタジオだけが就職先ではありません。専門のスクールはヨガブームも影響し、都心に集中する傾向があります。
またスポーツジムでも最近はヨガレッスンを設けているところがあります。スポーツジムは1つのジムでヨガ専属講師として食べていくことは難しく、複数のジムと契約して掛け持ちする方法が多いようです。
1レッスンだけ持つ方法なら、地域のカルチャースクールの講師や、出張レッスンという働き方もあります。将来は独立開業をして教室を持ちたいと考えているなら、1つの場所に縛られる必要はありません。カルチャースクールは高齢者の生徒も多く、何歳になってもヨガインストラクターが続けられます。
就職前に確認したいヨガインストラクターの仕事内容
無資格でヨガインストラクターとして働くなら、仕事内容もチェックしておきましょう。インストラクターはレッスン以外の仕事内容もあります。
お客さんの対応をするフロント業務
インストラクターは、フロントでお客さんを迎え対応する業務もあります。新規顧客への対応から、既存客の予約受付などの仕事を担当します。また顧客管理や営業業務などを任されることもあるでしょう。
フロント業務は、接客方法やパソコンの基本的な使い方を学んでいきます。ヨガインストラクターの資格がなくてもできる仕事で、資格を取る前に対応を覚えられます。
プログラムを組んでレッスン内容を考える
ヨガスタジオでは、初心者から上級者までのプログラムがあります。お客さんの年齢層によっても求められるプログラムが変わってくるため、内容を調節していかなければなりません。ヨガといってもダイエット、リラックス、体調改善など目的が違います。それぞれお客さんのニーズに答えるよう、プログラム作りをしていきます。
お客さんを気持ちよく迎える掃除や片付け
スタジオの清掃業務は、インストラクター自らが担当する場合があります。お客さんに気持ちよくスタジオを使ってもらうためにも、適切な清掃や管理が必要です。人が直接触れる床、水回りは特に念入りな掃除が求められます。
掃除は苦手という方は、清掃業務が別に設けられているスタジオの入社がおすすめです。すべての業務に関わりたい方は、清掃や片付けも担当できるスタジオを選びましょう。
生徒さんに教えるスタジオレッスン
ヨガインストラクターの代表的な業務は、生徒さんに教えるレッスンです。フルタイムで働いている方なら、1日に数レッスンを担当することもあります。レッスンとレッスンの間は多少の空き時間がありますが、1日に何本もこなすとなると体力が必要です。
しかし最初から何本ものレッスンを担当することはありません。仕事を徐々に覚えながら、ヨガのレベルを上げながらレッスンの数が増えていきます。毎日のレッスンで体力も付いていくため、無理なくヨガインストラクターが続けられるでしょう。
資格を取るならおすすめの種類とは?
無資格からいきなりスタジオに就職するのが不安だと感じる方は、資格取得を目指してみましょう。資格取得の講座は、ヨガの基礎知識からポーズ、生徒さんへの指導方法が学べます。自分にとっても学びは大きいです。
世界に通用する資格RYT200
RYT200は、日本でヨガインストラクターを目指す方の多くが取得しています。全米ヨガアライアンスが発行する資格で、世界最大級の団体の資格が得られます。日本だけでなく、海外でも知名度が高い資格です。
全米ヨガアライアンスが発行する資格は、次のようなものがあります。
- RYT200
- RYT500
- PRYT
- RCYT
RYT200は最初に取得を目指す資格です。レベルアップしたい方は、RYT500やマタニティの知識が学べるPRYT、キッズヨガが学べるRCYTを選べばいいでしょう。
RYT200は200時間のカリキュラムを消化する必要があります。RYT500はさらに300時間の講習が必要で、合計500時間のためレベルアップにおすすめです。日本人でRYT500を取得している人の数は少なく、RYT200の取得でも十分役立ちます。
団体名 | 全米ヨガアライアンス |
資格 | RYT200 |
期間 | 1ヶ月~1年 |
時間 | 200時間 |
費用 | 40~60万円 |
7日間で取得可能なNPO法人日本YOGA連盟
資格取得に時間をかけたくない方は、7日間で資格が取得できる、NPO法人日本YOGA連盟提供の資格がおすすめです。7日間の講習を修了すると、団体主催の指導者として活躍できます。
団体名 | NPO法人日本YOGA連盟 |
資格 | 7日間インストラクター養成講座認定証 |
期間 | 7日間 |
時間 | 約42時間 |
費用 | 113,520円 |
まとめ
ヨガインストラクターの就職で資格を取るか迷っている方は、どのような就職先があるのか調べてみてください。スタジオによっては無資格者や未経験者OKでも採用しているところがあります。まず知識を身につけたいと考えるなら、RYT200の取得を目指してみてはどうでしょうか。ヨガインストラクターは無資格でも、資格を取ってからでもなることができます。