ヨガインストラクターになるのに資格は必要?
ヨガインストラクターを目指す人は、「資格は必要か?」という疑問を感じていませんか。資格取得からはじめるべきか、それとも就職活動からはじめるかは、多くの方が悩んでいます。
公的な資格はないため必ずしも必要ではない
ヨガインストラクターに公的は資格がないため、必ずしも資格は必要ではありません。公的資格とは、国家資格のことです。公的資格に一部民間資格も含まれますが、「国家資格に準ずる資格」を示しています。
ヨガインストラクターの資格は、すべて民間資格です。知名度の高いRYT200はありますが、どれも必須ではありません。ヨガインストラクターとして活動していれば、もう立派なインストラクターです。ヨガスクールに所属する人も、フリーの人も、月イチで個人教室を開く人も、すべて同じヨガインストラクターだといえます。
資格はヨガの知識を学ぶためのもの
ではなぜヨガインストラクターの資格が存在するのでしょうか?ヨガは基礎知識を習得した人でなければ、安全に教えられないからです。ヨガのポーズを少し触れただでは不十分で、解剖学のような体の構造も理解しなければなりません。
またヨガは哲学や思想などもあるため、インド伝承のヨガを教える立場であれば、ヨガの基礎知識も覚える必要があります。ヨガの指導者は幅広い知識を学ばなければならず、独学だと難しいため、多くの民間資格が存在します。
ヨガインストラクターの資格の多くは、ヨガの基礎知識からポーズ、哲学まで学びます。指導方法も習得している証拠になるため、民間であっても資格はその人の技量を示す指標として使えます。知識を学ぶうえでは、ヨガインストラクターの資格は必要だといえるでしょう。
資格取得を目指す際のメリット・デメリット
ヨガインストラクターの知識は独学でも習得が可能です。それでもわざわざ資格取得を目指す人が多いのは、次のようなメリットが得られるからです。
メリット
ヨガインストラクター資格を取ると、就職や働き方に役立ちます。
就職の際に有利に働きやすい
ヨガインストラクターの資格を持っていると、持っていない人と比べて差別化ができます。スタジオによっては「RYT200取得者必須」の条件を設けている場合があります。資格があれば生徒さんへ安全に教えられる人材だとわかるためです。
指導者として重要なインストラクションやアジャストが学べる
ヨガインストラクターの仕事は、生徒さんに指導することです。インストラクションとは直訳すると「命令」です。またアジャストとは直訳で「調節」や「調整」の意味を持ちます。つまりインストラクターは、生徒さんにポーズを指示し、上手くできない生徒さんを調節する役割を持ちます。
インストラクションやアジャストは、ヨガのポーズができるだけでは不十分です。指導者としての知識を身につけなければなりません。どちらもヨガインストラクター養成講座で学ぶ方が多くなっています。指導法が学べる専属の先生が身近にいなければ、一般的に養成講座に通って学んでいます。
世界的に認知された全米ヨガアライアンスの資格が得られる
全米ヨガアライアンスは、世界70か国以上で認知される資格です。世界はもちろん、国内でも全米ヨガアライアンスの資格を目指す方は多いです。RYT200は世界に通じるヨガの基礎知識を身につけることができます。
身体が硬い人への指導方法を学べる
身体が硬い人が無理にポーズをとろうとしても、どこかを傷める可能性があります。無理なくポーズをするには解剖学を学ばなければなりません。身体の構造を理解し、どのように動かせばいいか理解して、はじめて身体の硬い人への指導ができます。
キッズヨガやシニアヨガを学びスキルアップできる
ヨガインストラクター養成講座の中には、キッズヨガやシニアヨガ・マタニティヨガなど、専門的なヨガを学ぶ講座もあります。特定の人を指導したいと考えるなら、ヨガインストラクター養成講座が役立つでしょう。
全米ヨガアライアンスでは、マタニティヨガのRPYTや、キッズヨガのRCYTの資格もあります。専門の資格を取得すれば、産婦人科・キッズスクール・地域のヨガ教室など幅広い分野で活躍できます。
自分に自信が持てる
ヨガインストラクター講座で学ぶ内容は、ヨガの知識を深めるために役立ちます。独学でできなかったポーズができれば、自分に自信がつくでしょう。結果的に達成感が得られて、もっとヨガのことが好きになるはずです。
生徒から信頼できるインストラクターを目指せる
生徒さんがヨガインストラクターを選ぶとき、何を基準にしているでしょうか?おそらく実績の高さや資格があるかだと思います。とくに世界で知名度が高い全米ヨガアライアンスを持っていると、最低基準をクリアした先生だと判断できます。生徒から信頼できるインストラクターは、RYT200で対応しましょう。
デメリット
多数のメリットがあるヨガインストラクター資格ですが、資格取得にはデメリットもあります。
資格取得に10~60万円の費用がかかる
ヨガインストラクター養成講座は、安いものでも10万円程度、RYT200ですと40~60万円の費用がかかります。講座に通う間は、生活費と講座費用Wの費用がかかることも考えておく必要があります。
1ヶ月以上の時間がかかる
期間も短いもので約1ヶ月、長ければ約1年かかるのがデメリットです。短期で学ぼうとすれば1日に受ける講座時間が長く、フルで講座を受けるため長い間仕事を休まなければなりません。長期だと1日1時間程度の講座で仕事との両立は可能ですが、1年間ヨガインストラクターを目指すモチベーションが続くかが問題です。
ヨガインストラクター養成講座の選び方
ヨガインストラクター養成講座の選び方で迷ったら、次に紹介する3つのポイントをチェックしましょう。価格、就職サポート、解剖学の3点を確認してください。
負担にならない価格設定である
費用の安さで選ぶなら、通信講座がおすすめです。講座によっては2万円台からも提供されており、費用をかなり抑えられます。ただし通信講座だと知名度の高い資格は少なく、RYT200の取得もできません。通信講座で得た資格をアピールするより、ヨガの基礎知識を自宅で学ぶために活用しましょう。
RYT200の費用は、40万円からが目安です。全米ヨガアライアンスの本場アメリカでも、40万円程度で提供されています。値段が高い講座だと60万円近くになるため、通いやすい価格か、複数のスクールを比較しましょう。
資格取得後の就職サポートが得られる
ヨガインストラクターの資格は取ったら終わりではなく、就職に繋げなければなりません。スクールで進路のサポートが得られれば、就職活動がスムーズです。ヨガインストラクターのオーディション対策をしてくれるスクールもあります。
解剖学についてもしっかり学べる講座
ヨガの指導をするためには、解剖学も学ぶ必要があります。身体の構造まで理解できると、生徒さんの怪我を防げます。ヨガのポーズ習得だけでなく、機能解剖学までしっかり学べるスクールを選んでください。
ヨガインストラクターになるメリット・デメリットも確認しよう
最後に、ヨガインストラクターになるメリット・デメリットも確認しておきましょう。資格を取得しても仕事として続けられるか確認しておいてください。
デメリット
雇用面や、自己管理に対するデメリットがあります。
雇用先が限られている
今はヨガブームがあるとはいっても、多くのヨガスタジオはありません。限られたスタジオへの就職しかないため、雇用先は限られます。考え方を変えて、フィットネススタジオ・エクササイズジムなど幅広い場所で就職先を探してみましょう。
容易に高収入を目指せない
ヨガインストラクターの収入は、人気度やスキルによって上がります。ただ毎日ヨガレッスンをこなすだけでは、収入アップは期待できません。収入を上げたいなら、本人の努力が必要です。
常に体調管理が求められる
女性の場合、毎月の生理でも体調の変化がおこりやすいでしょう。ヨガインストラクターは生徒さんの見本となる存在で、体調が悪くても元気に対応しなければなりません。またハードなレッスンをこなすため、体調管理も求められるでしょう。思っているより体力や精神力が必要な仕事なのです。
見た目に気を配る必要がある
ヨガインストラクターは多くの方に見られる職業で、見た目に気を配る必要があります。スタイルアップはもちろん、髪型やメイクなど好感が持てる努力が必要です。美容も心がけなければならず、それなりの時間やお金もかかるでしょう。
メリット
ヨガインストラクターは自分のためにもなり、自由な働き方ができます。
好きなことを仕事にできる
ヨガが好きな人にとって、毎日ヨガに触れられるヨガインストラクターの仕事は最適です。好きなことなら生徒さんにも喜びを伝えやすいでしょう。毎日の生活が豊かになり、充実したライフスタイルが実現できます。
自分の健康や精神面にアプローチできる
ヨガはヨガインストラクター自身にとってもメリットがあります。毎日の生活でヨガを続けていけば、健康や精神面にもアプローチできるでしょう。何歳になっても身体の調子を整えやすく、若々しく過ごせます。また心の調節効果で、常に前向きでいられます。
フリーランスとしても働ける
ヨガインストラクターは特定のスタジオに就職するだけでなく、幅広いい場所で働けます。フリーランスなら複数のスタジオの掛け持ちができます。また地域のヨガ教室への参加や、企業への出張ヨガ教室も開けるでしょう。フリーランスなら自由度の高い働き方が可能です。
将来独立開業を目指すことができる
ヨガインストラクターを目指す方の中には、将来自分の教室を持ちたいと考えている人も少なくないでしょう。ヨガスタジオでスキルを磨いたら、独立開業をして自分の教室を持つこともできます。ヨガインストラクター養成講座によっては、独立開業プログラムを設けている場合もあります。
まとめ
ヨガインストラクターは資格がなくても目指せる職業です。しかし資格があるとメリットも得られるため、多くの方は資格を得ています。生徒さんに信用されるインストラクターになるためや、自分に自信を付けるため資格を取りましょう。とくにRYT200は費用効果が高く、おすすめの資格です。