ヨガインストラクターの資格は履歴書に書けるか?


ヨガインストラクターは国家資格が存在しないため、民間資格でも履歴書に書けるのか悩んでいませんか?または知名度の低い資格だと、書くべきか悩んでしまう場合もあります。

転職に役立つ資格なら書いてOK

転職の際に書く資格は、国家資格・民間資格どちらでも構いません。履歴書に書くべきか迷ったら、「転職に役立つ資格か?」を考えてみましょう。ヨガインストラクターの資格は国家資格がありませんが、多数の民間資格が存在しており、それらは履歴書に書くことができます。

記入した資格はどのレベルなのか説明できるようにしておこう

履歴書に資格が書かれていれば、面接時に詳しく聞かれる可能性があります。取得している資格の内容や、どのレベルまで技術があるのか説明できるようにしておきましょう。

転職で重視されるのは資格の有無ではなく、実務レベルがしっかりあるかで判断されています。また知名度の低いヨガインストラクターの資格であれば、面接担当者からどのような資格なのか、どの技術を習得しているのか聞かれる場合があります。

履歴書に書きやすいヨガインストラクターの資格について

ヨガインストラクターに公的な資格はないといっても、履歴書に資格が記載されていれば、その人の技量を判断する材料のひとつにできます。履歴書に資格を書くなら、次に紹介する資格がおすすめです。

全米ヨガアライアンス


全米ヨガアライアンスは、ヨガインストラクターの資格の中でも最も知名度が高いものです。アメリカの団体が発行する資格ですが、日本国内でも取得する方は多いです。ヨガは基準となる資格が存在していないため、知名度の高い全米ヨガアライアンスが指標として使われている傾向があります。

全米ヨガアライアンスは、200時間のカリキュラムが必要な「RYT200」と、500時間のカリキュラムがある「RYT500」などがあります。資格取得は認定スクールを受講することで得られます。費用は40~60万円程度で、期間は数ヶ月~1年程度です。

ただしスタジオによっては、全米ヨガアライアンスを重視しないところもあります。高レベルの技術を習得するヨガインストラクターでも、取得していない方もいるためです。資格は最低限の知識を得た証明にはなりますが、優秀なインストラクターかはわかりません。RYT200やRYT500は必須の会社もあれば、重視しないところもあり考え方に左右されます。

履歴書への書き方

ヨガインストラクターの資格を取得している場合は、履歴書への書き方を確認しておきましょう。面接担当者に伝わるよう、正しく記載する必要があります。

履歴書に協会名は不要で資格名だけ書く

履歴書にヨガインストラクターの資格を記載する場合は、協会名は不要です。資格名だけを記入してください。資格名は省略せず、正式名称で書くようにしましょう。

たとえば、全米ヨガアライアンス認定資格なら、次のような名称です。

  • RYT200
  • RYT500
  • ERYT200
  • ERYT500
  • RPYT

ほかにもインドやアメリカ、日本でも独自のヨガインストラクター資格があります。知名度の高い資格や有名スクール公認資格ならアピールになりますが、知られていない資格や個人が発行した資格だと書かない選択肢もあります。

資格はすべて履歴書に記載する必要はなく、転職先に必要であるかで判断しましょう。短時間で取得できる資格や、安易な資格を書くと、逆にスキルの低さをアピールしてしまう恐れがあります。

所有する資格がなければ誰から学んだのか書く

プロのインストラクターとして働いている方の中には、資格を一切取得していないケースもあります。現在資格を持っていなくても、アピールできる技術習得経緯があるなら、誰から学んだのか記載しておきましょう。ヨガ業界で有名な指導者から学んだのなら、アピール材料にできます。

転職で考えたい志望理由について

ヨガインストラクターの転職は、志望理由も重要です。面接に受かるため、アピールできる志望理由についても考えておきましょう。志望理由は次のようなものが挙げられます。

未経験でも前職の経験をヨガインストラクターに活かしたいため

ヨガインストラクターの仕事が未経験でも、関連職業についていた経歴はアピールできます。たとえばマンツーマントレーニング、フィットネスジム、スイミングスクールなどの職業です。ヨガと同じ体を動かす職業のため、体を使った仕事でも苦がないことが伝わります。

またスポーツ関連の仕事は1対1または多数への指導が求められるため、コミュニケーション力があると判断されやすいでしょう。ヨガインストラクターは人に指導する立場で、初心者にもわかりやすく教える能力が求められます。

自分がヨガを体験しヨガの良さを伝えたいため

前職がどのような人であっても、ヨガインストラクターで採用されやすい人の共通点は、ヨガの良さを伝えたい思いがある点です。ヨガを教える経験をしたことがない人でも、生徒としてヨガを経験し、体調や精神面で改善された方はいます。

本人がヨガの良さを体験していれば、生徒さんにもその気持ちが伝わります。たとえば「肩こりが改善できた」「生理痛が和らいだ」「落ち込みやすかったけど前向きになれた」などの変化です。ヨガは単に痩せたい人だけでなく、体調を改善させたり、心の安定を求めたりする人も多くいます。

ほかのスタジオでの実務経験を活かしたいため

すでにほかのスタジオで働いている方も、その経歴を生かして転職ができます。スタジオで働いた経験がある方なら、それなりの指導力やコミュニケーション力があることがわかります。転職理由で注意したいのが、前のスタジオの問題点を挙げるのではなく、応募先のスタジオの魅力や可能性を伝える点です。

人と関わることが好きでコミュニケーション力があるから

人と関わることが好きな性格は、ヨガインストラクターへの転職アピールポイントになります。誰とでも気兼ねなくコミュニケーションが取れる能力は、高く評価されます。前職がヨガと関係ない職業であっても、接客業をやってきた方は自己PR欄に記載しましょう。

ヨガインストラクターの仕事は、受付からレッスンまで人と関わります。生徒さんは少人数の場合もあれば、20人前後で多くの人と関わるケースもあります。人前で明るく声を出すのが得意な方は、積極的にアピールしてください。またヨガは同じスタジオのインストラクターとも情報交換していく必要があるため、協調性も求められています。

応募するスタジオに魅力を感じたため

スタジオによっても特色が異なるため、魅力をアピールできる志望理由を考えてみましょう。たとえば少人数制のヨガレッスンを得意とするスタジオでは、「生徒さん一人ひとりに向き合えるのが魅力に感じた」という志望理由もアピールポイントになります。今まで大人数でヨガを教えてきた人でも、1人に向き合いたい希望を持つ方はいます。

なぜそのヨガスタジオを選んだのか明確な理由があると、ただヨガが好きな人と差別化ができるでしょう。スタジオによってもヨガに対する考え方は異なるため、同じ志がある人材が応募してくれば雇いたいと考えるものです。

ヨガインストラクターの面接で注意したいこと

ヨガインストラクターの面接は、書類選考や実技選考があるか確認しておきましょう。書類で通っても実技選考で落とされては意味がないため、総合的に判断する必要があります。

1人または集団での実技選考がある場合も

面接では実技選考が設けられていることがあります。実技選考とは、面接官の前で実際にヨガをやって見せる選考のことです。ヨガはポーズをとらなければならず、目の前でやることで、その人の技量を判断できます。

実技選考は複数の人が一度に行う集団の場合もあれば、面接官と1対1のケースもあります。集団面接だと周りの技量に圧倒されてしまうこともありますが、緊張しないで自分の実力を見せるようにしましょう。1対1の場合は、実技だけでなく実際に指導する様子を見るための目的で、インストラクターと生徒という設定もあります。

履歴書はパソコン作成か手書きかを確認しておく

スタジオによっては、履歴書はパソコンでの作成を指定してくることがあります。パソコンで作成した履歴書を指定するのは、パソコンスキルを判断するためです。インストラクターも受付業務をする場合は、パソコン操作の必要性も出てきます。パソコンで履歴書が作成できれば、基本的なパソコンスキルがあると判断できます。

スタジオがパソコンでの作成を指定しない場合は、手書きでの履歴書にしましょう。パソコンでも履歴書が作成できる時代にあえて手書きを選択するのは、手書きに人柄が現れるためです。手書きは字の綺麗さや汚さは関係なく、どれだけ丁寧に書いたかが問われます。履歴書1枚を手書きで書くのは時間もかかり、誤字脱字をなくすだけでも大変な作業です。手書きで提出するということは、それだけ熱意があると判断されています。

明るくハキハキとした受け答えをすること

ヨガインストラクターの仕事は、明るくハキハキしていることが大前提です。人前で指導するため、聞きとりやすい声の大きさと、伝わりやすさが求められます。またインストラクターはスタジオに訪れる生徒さんたちの気分を上げる役割もあります。楽しい雰囲気なら「また来たい」と思わせることができ、体調や心の調子が悪い方でも前向きな気分にできるでしょう。

ヨガ以外の資格を記載してもOK

履歴書に記載する資格は、ヨガに関連しない資格も書きましょう。自動車免許など、ヨガとまったく関係がない資格を書く方もいます。また事務系の資格や、健康や美容に関する資格などもアピール要素にできます。

まとめ

ヨガインストラクターへの転職を希望される方は、履歴書にヨガ関連の資格を記載しましょう。世界的に有名な全米ヨガアライアンスの資格なら、アピールポイントになります。ただし資格だけが評価基準ではないため、志望理由で書類選考に通るよう工夫しましょう。またヨガインストラクターの面接は実務選考の対策もしておくと安心です。